4/30 人間関係の基礎的意義(2)

自分とはどういう人間か? 自己認知とは

これまで2回の講義を行いました。非常に真面目に視聴してくれているというのが,僕の皆さんに対する感想です。また,皆さんから送られてくるコメントを読んでも真面目に丁寧に書かれているという印象です。このような態度が最後まで続くと,この講義は成功です。皆さん頑張りましょう。

ところで,前回の講義では,非言語情報が対人関係において重要なサインになることを,脳に備わったミラーニューロンという概念で説明した。鳥類などは音声信号を通してお互いの位置情報を交換して集団として行動することも説明した。特に人間にとっては,言語という機能を獲得したことでお互いのコミュニケーションを豊かにしてきた。しかし,お互いの非言語性の情報交換が人間関係には非常に重要になること,特に人の感情を読み取ったりすることが,社会性を育む上で重要になる。一言で言うならば,対人関係では他人と自分の脳を共有することになる。
「母親と子どもたち」,「先生と生徒」そして「友と語らう」など、すべては他人の脳と自分の脳を共有して会話をしているのである。人間としての会話を成立させるためには,先ずは健全な脳をもっていなければならない。知的な水準が低い人や、精神的に病んでいる人との脳の共有は困難である。私たちは常に健全な脳を育むことに努力して行く必要がある。

赤ん坊が乳児になり,それから幼児,児童,青年となる成長段階を考えた場合,そこには健全な脳を育む教育が必要になるだろう。そのためには家庭,学校,それから我々を取り巻く社会環境が健全でなければならない。

以下は前回までの復習と重なるところがありますが,「人間関係論Jを学ぶには, 2つの軸があること。
一つの軸は人聞は成長・発達する中で, 言い換えると子どちから大人になる過程で,他者との関わりの中で生きていくという軸です。すなわち,人間は集団の中で常に生きていく存在を表す軸です。言い換えると,生まれてから死に至るまで時間軸の中で,いろいろな他者との関わりを持って生きていく。その中で自分という存在があるのです。
もう一つの軸は,個人そのものについて考える軸です。自分とは何か,自分はどんな人生を送っていきたいのか。自己を熟知する必要があります。すなわち,I know myeself ということになります。
すなわち,自己理解,さらに、現実の自己,理想的な自己像、クローズな友がみている私の自己像を自己分析することによって、自分が今まで気づいてない自己像を客観的に評価することによって,今までと違った自分に気づく助けとなる。

Who am I ? テストで、わかることは、実習してみよう。

自己評価チェックリストで、自己評価
自己像とはどう説明すればいいのか、心理学的に説明が必要であろう。
考察の観点は,
・自己の在り方と対人関係の2点で,現実の自己評価はどうであったか。
・現実自己評価と理想自己評価とを比較して,その結果はどうか。
・現実自己評価と他者からの自己評価との比較ではどうか。

この課題を実施した理由は、テキス卜の第1章人間関係の中の自己と他者 B.自己認知 C.他者認知の講義内容を、ワーク実践からはじめ、理解を容易にするためである。
テキス卜のB.自己認知c.対人認知について説明 P4~。

今日の課題
今日の実習で,どのような結果よって,どのような自分に気づきましたか。
締切 5/1 pm 5:00まで(時間厳守)