9/13 人間関係の実際(1)

カウンセリングと非支持的心理療法 テキストP104 第6章 カウンセリングと心理療法 参照
カウンセラーに求められる3つの条件とは
1. 正確な共感的理解
2. 無条件の肯定的関心
3. カウンセラーの真実性(一致)
このような態度は患者・看護師関係にも通じるものがあります。


自己表現と社会的スキル
社会的スキルの3領域のプロセスについて,自己評価を行ってみましょう。(配付資料参照)
a) 対人関係開始スキル

b) 対人関係維持スキル

c) 自己主張スキル

社会的スキルとアサーション
アサーショントレーニング
アサーションとはどんな態度を指すのか。アサーションについて,DESC法について,自己評価を含めて検討
p148の平木による「アサーション度チェックリスト」を各自で実施してみる。DESC法について吟味してみる。

日常場面でのアサーションについて,自己表現のタイプの視点から見直してみることにする。P144③自己表現のタイプ参照。
先ずは社会的スキルについて考えてみる。言い換えると人とのかかわり方のこと。
即ち、「新しく友達をつくり,その友達との人間関係を維持し,その中で適切な自己主張がどれだけできるか」は,みなさん方にとっては学生生活を送る上で,また,人間形成上重要な要素になるに違いないと思います。

課題:関係維持・関係開始、自己主張の領域の3つの観点から、あなたはどんな自分に気づきましたか。
締切 9/14 pm5:00 時間厳守

9/10 人間関係論の基礎意義(11)

40代に入ると中年期の始まりといえる。その前半を中年期前期、40代後半から50代半ば頃までを中年期後期と一般に考えられている。人間関係の視点から各時期の心身の特徴について捉えてみる。
前回の要約で、中年期の心身の変化について少しふれたが、今回は、特に中年期後期の心身との特徴と社会的環境について考えることにする。下図は中年期後期の個人の環境を取り巻く変化を表したものである。
同心円で示した変化は ①職業的変化、②家族内の変化、③身体的変化、④心理的変化 である。


筆者がスウェーデンで生活しているとき、当地の新聞に「家庭内離婚」という記事があり、私の友人がこの言葉の意味がうまくイメージできないということがあった。ヨーロッパをはじめ西洋の国では、結婚という男女の結びつきの必要かつ絶対条件は両者の「愛」というものである。愛とは何かということを定義することは非常に難しいものであるが、その愛によって結婚生活は成り立っている。愛が破あなたにとって家庭とはどんな存在と考えますか。現実でも理想でも構いません。

課題:中年期になった自分を想像してみてください。どんな自分を演じていると思いますか。


    締切 9/11 pm 5:00 時間厳守  




    7/2 人間関係論の基礎意義(10)

    前回の講義では,前成人期の発達的意義について,ジョンレノンの例を引き合いに講義を行った。
    青年期のアイデンティティから,第二のアイデンティティといえる前成人期では,Eriksonが,「親密性」という概念で説明する,それは多くは配偶者といえる他者との親密性の獲得が重要である(職場での人間関係でも同様)。その他者との一体とは,1+1=2ということではなく,1+1=2以上になる広がりを,他者と共に獲得し,醸成することに他ならない。


    40歳は成人期の始まりである。ユングは40歳を人生の正午と表現し,それまでの日が昇るように,自己の未来に永遠の広がりを感じる時を過ごしてきたが,40歳を過ぎると,少しずつ自分の未来や将来の姿が見えてくる。また,徹夜で仕事をすることが出来なくなり,少しずつ髪に白髪が混じり,近くの字を読むのに疲れを感じるなど身体的な変化を感じる年に入って来る。ましてや40歳中頃になると少しずつ体に変化が生じてきて,いわゆる自律神経系の変化によって現れる更年期障害という症状を多くの人が経験することになる。特に女性ホルモンの減少によって,男性よりも女性の方がその影響を受けやすい。


    一方,人は幼児期から児童期に経験したことが,この年になっても,また今後、年を取っていっても,いつまでも忘れることが出来ず,自分の心の中に存在し続けるのだ。家族や友との楽しい思い出をいつまでも思い出せるのは,自分の生きる力になるが,一方,忘れたくとも忘れられない負の記憶がいつもでも存在し続けることもある。人間は楽しかった思い出の出来事は一生覚えているが,しかし,その時,その瞬間の楽しかった鮮明な感情や情動はいつの間にか消失してしまって,その出来事のみが記憶として定着する。一方,このような正の記憶とは違った負の記憶は,感情や情動を伴いいつまでも自分の中でくすぶり続け,忘れてしまいたくても,しつこく思い出され,自分の日常の生活を危うくすることにもなる。ひいては精神的な病を引き起こす原因にもなる。

    反応性アタッチメント障害という病は,幼児期の虐待などの負の体験が,その後の個人の人生に影響を与える病気です。そのことによって日常に生活に支障を来すことを,中年の女性の生き方から知ることができる。その女性は,幼児期に母親から虐待を受けたことによって,同一性解離性障害(多重人格)の病を引きおこす。

    幼児期から児童期にかけての母親をはじめとした家庭環境が,子どもの成長に重要な影響を与えることを私たちはもっと真剣に考える必要がある。子どもの第一の居場所は,家庭であることを忘れてはならない。

    ところで,このような精神的な病を治療するにはどうすればいいのでしょうか。最近脚光を浴びている治療法の一つに、EMDRという治療法があります。
    EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)について紹介する。

    ビデオ 「TV特集NHK トラウマから解放」一部編集

    課題:あなたにとって家族とはどんな存在ですか。現実ても理想でも構いません。
    締切 7/3 pm5:00 時間厳守

    エラー: コンタクトフォームが見つかりません。



    1.追加資料(9/5)・添付 沖縄タイムス記事(ジャニーズ性加害者問題)

    2.追加資料・添付 トラウマの治療(肯定的変容を促す方法)


    6/25 人間関係論の基礎意義(9)

    BTS(防弾少年団(バンタンソニョンダン)のグループがバイデン大統領との面会のためにホワイトハウスを訪問したことが話題となったことはご存じでしょう。少し前には,日本のアイドルグループのSMAPが解散しました。活動を休止したり解散したりするその真の理由は何処にあるのだろうか。今日の講義ではこのことを,成人期から前成人期の人生観の視点から考えてみたいと思います。
    ところで,日本人の誰もが「イマジン image」の曲はよく知っています。この曲を作曲した人は誰でしょうか。そう,ビートルズのメンバーの一人,ジョン・レノンです。ジョン・レノンの人生を解説しながら,同時にBTSやSMAPのことにもふれて見たいと思います。今日は青年期を過ぎて,成人期前期についての対人関係について考えてみることにします。
    青年期の発達課題は自我のアイデンティティー(自我同一性)の確立でした。自分らしい生き方を模索する信念を自覚することで,自分の将来を見据えることができるようになります。すべての青年がこのような状態を獲得するということとは別問題で,このような生き方をすることがこの時期には必要であるということ,そして,個々人は努力して理想を求めて生きていって欲しいということです。そのためには危機(危険と機会)を乗り越える努力が求められます。

    それでは,青年期以後の30歳代の生き方は何が求められるのでしょうか。エリックソンのライフサイクル論では,この時期を成人期前期と位置づけ「親密性」が求められるといっています。別の言い方すれば,この時期は,第二のアイデンティティの獲得の時期なのです。すなわち,青年は自分のことに対して強い親密性を築き上げてくる時期と捉えられます。この時期は一般には大体就職し結婚する時期と考えられます。良き配偶者と出会って,結婚対象者との融合した親密性を築きあげることが,その後の人生において重要でかつ有意義なのです。言い換えると自分のアイデンティティと相手のアイデンティティの融合が,真の親密性の獲得となります。このことを,ジョンレノンの生き方とともに考えていこうと思います。
    ある個人について捉えるとき,直接的・間接要因として考慮するものにその時代に共通の時代背景があり,その時代に特異的な社会的・文化的要因を考慮する必要がります。
    講義資料:参考ビデオ 「関口宏の知ってるつもり」テレビ番組から

    あなたは何世代ですか。


    上図の詳細な文字が読めないようですので、以下をダウンロードして下さい。
    https://wp.me/a9O0e7-CG

    John Lenon (Just like starting over) 歌詞参照 以下をクリック
    https://www.neuropsychology.jp/wp-content/uploads/2021/08/20190723_JohnLenonJust-like-starting-overlyrics.pdf

    課題 青年期と前成人期の人間関係の基本的な違いは何だと思いますか
    6/26 pm5:00 締切(時間厳守)

    6/18 人間関係論の基礎意義(8)

    人は一人では生きていけいないことを,このコロナ禍の中で強く悟ったと思います。
    人は他の人と群れながら人生を全うする動物です。しかし,そのことがまた,個々人に多くの喜びと悩みを生じさせることにもなっています。
    心理学者アドラーは,「すべての悩みは,対人関係の悩みである」といっているように,各発達段階には,それぞれ違った対人関係を含んだ自己の喜びと悩みを抱いて,私たちは生きていっているのです。特にその悩みを解決する努力の中に,人間としての本質が存在することも事実であります。また生きる楽しみを生まれてきます。

    前回の講義では青年期の始まりになる思春期のこころとの脳について学びましたが,今日の講義内容では,エリク・エリックソン(E. Erikson)いう青年期の捉え方について学びます。ここではエゴ・アイデンティティ(自我同一性)という概念を理解してください。アイデンティティの恋愛というビデオを視聴しながら,アイデンティティの定義について説明します。
    二十歳前後の皆は,まさに青年期中期を生きているのです。自分の将来の生きる目標に向かって今を生きていることでしょう。
    先ずは青年期の発達課題としてあげられる恋愛について考えてみましょう。

    マーシャ(Marcia,1976)は,エリックソンのエゴ・アイデンティティー(自我同一性)の概念を更に発展させて,4つのステイタス(status)を提案しました。実際は自分の生きたかを追求しつつある皆は,まだ自分自身のアイデンティティを確立する段階には至らず進行中で,そのプロセスの中で4つの状態が設定されるとマーシャはいっています。

    青年期の恋愛の分析で,「蛙化現象」とは

    恋愛と結婚 資料添付 https://www.neuropsychology.jp/wp-content/uploads/2022/06/1986_LoveMarrigae_NakanishiyaP183-.pdf

    自己理解ワークショップ 
    紙面配布した自我同一性尺度を用いて,自己の状態を考察してみよう。
    資料添付 https://wp.me/a9O0e7-u8

    課題:自我同一性尺度による心理検査で,あなたはどんな自分に気づきましたか。今日の講義と照らし合わせて考察してください。
    締切 6/19 pm5:00 時間厳守


    6/11 人間関係論の基礎的意義(7)

    今回は,子どもから大人になるその過程である思春期の人間関係について学ぶ。
    特に思春期は青年期前期として心理学では捉える。青年期は,前期,中期,後期となり,その青年期は,周辺人マージマルマンとも表現される。大人でもない子どもでない,その中間としての約20年間の心理的特徴と対人関係について理解してほしい。

    青年期前期,思春期の特徴について。
    尾崎豊の15の夜の歌詞は,思春期で揺れ動く青年の心の中を垣間見ることができると同時に,その当時の自分の心を思い出してくれるものだ。これが思春期だと理解できる。どうしてそんなに感情が大きく揺れ動くのか,心理学ではこの時期を「疾風怒濤」といい、揺れ動く感情の中で、家族関係、友人関係や自分の将来どうなっていくのか,自分のことがよくわからない。また、将来の自分に強い不安を抱く。
    尾崎豊の「15の夜」の歌詞から思春期の精神的特徴を読み解いてみよう。

    思春期の脳の働きについても学ぼう。
    まずは,男性ホルモン(アンドロゲン)と女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が盛んになり,男の子は男らしく,女の子は女性らしい身体に変化していく。外見上の変化ばかりでなく,この性ホルモンが脳の働きも大きく変えていくのだ。特に,思春期(中学生時代)に入ると扁桃体と海馬の働きに大きく影響していく。女性ホルモンは海馬の働きに強く影響し,女性の記憶力が男性よりも優位に勝るようになる。男性ホルモンは,扁桃体に強く影響し,男性は感情のコントロールの困難さを強く感じるようになる。
    資料:男性ホルモンと女性ホルモン ホルモンとは

    ところで,脳の働きを捉えるとき,先ずは,3つの区域に分けて捉える。脳幹,大脳辺縁系,れと大脳新皮質である。大脳辺縁系が本能的機能(性欲と食欲),即ち種の保存と,個体維持に関与する器官である。この領域は幼児期から機能しており,特に思春期から働くというわけではない。例えば,好き嫌いという次元は乳児期から既にできあがっている機能である。しかし,思春期になると性ホルモンの影響で,この部位の機能が更に活発となる。このことを感情爆発ということばで表現したりする。感情爆発を抑える働きは,青年期初期は弱いのである。感情を理性で抑える働きは大脳新皮質の前頭葉の前部,前頭前野の機能である。前頭前野の機能がそれなりに整ってくるのは青年期後期からであり,30歳頃までには前頭前野の機能が完成していくと言われる。しかしながら,この部位の発達は人生そのもので有り,死ぬまで完成しない部位である。それだけ,個人差が大きく反映する部位で有り,個々人の人生そのもののを反映する部位であるといえる。

    課題:今日の講義と照らし合わせて,自分の思春期を振り返り,感想を提出してください。
    締切厳守 6/12 pm 5時までに

    5/28 人間関係論の基礎的意義(6)

    環境ホルモンとは
    代表的なもはポリ塩化ビフェニル & ダイオキシン

    ポリ塩化ビフェニル
    熱に対して安定で、電気絶縁性が高く、耐薬品性に優れている。加熱や冷却用熱媒体、変圧器やコンデンサいった電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤など、非常に幅広い分野に用いられた。一方、生体に対する毒性が高く、脂肪組織に蓄積しやすい。発癌性があり、また皮膚障害、内臓障害、ホルモン異常を引き起こすことが分かっている。
    ダイオキシン
    ダイオキシン頼は、炭素・酸素・水素・塩素が熱せられる過程において副生成物として発生する。発生源としては、ごみ焼却、製鋼用電気炉、たばこの煙、自動車の排気ガスなど。ダイオキシン類は消化管、皮膚、肺より吸収されることが判明しているが、一般的な生活状況では日常生活におけるダイオキシン頼の総摂取量のほとんどは経口摂取によると報告されている。
    ダイオキシン頼の毒性は一般毒性、発癌性、生殖毒性、免疫毒性など多岐にわたりそれぞれの毒性発現量は異なると考えられている。動物実験や疫学調査によりダイオキシン類のヒトでの体内半減期は約7.5年と考えられている。
    特に問題となるのは妊婦の胎児への影響である。さらに、母乳には脂肪が多く含まれており、ダイオキシン績は脂肪分に多く含まれることが知られており、ダイオキシン類を摂取した授乳期の母親は食事について十分注意する必要がある。
    参考   シックハウス症候群
    近年、住宅の高気密化なと、が進むに従って、建材等から発生する化学物質などによる室内空汚染等と、それによる健康影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など。

    以下に添付資料として発達障害の図を記載。まずは確認 !!
    発達障害とは

    ASD,ADHAそれとLD(学習障害)の子ども,大人たちの心理的特性を理解することが,彼らの生きか方を大きく変えることになる。これだけマスコミ等で発達障害について知ることになってはきたが,周囲の人たちの理解はまだ十分とはいえれない。20年前は幼児か小学校の児童であった彼らが今は社会人として、私たちとともに仕事や生活をともにしているのだ。本当に私たちは彼らの心理的特性を理解して、それに相応した理解や援助を行っているのであろうか。はなはだ疑問だ。

    さらに,大人の発達障害,特に対人関係の中で大人の発達障害を理解して対処することは重要なことであろう。

    現在を生きる大人たちにとっては,子どもと大人の発達障害の特徴を理解者が重要になっている。
    子ども理解に積極的に関わっている両親の態度を理解しそれから我々も学ぶものが多い。以下の資料を参照し,私たちも発達障害の理解に努めよう。
    資料添付: https://www.neuropsychology.jp/wp-content/uploads/2022/06/OkinawaGakuinReport_Adult_20100724.pdf

    課題:今日の講義で,あなたにとって発達障害について新たに知ったことはどんなことでしょか。
    締切 5/29 pm 5:00 時間厳守

    5/21 人間関係の基礎的意義(5)


    どうして赤ん坊を左胸に抱くのか,実験してみよう。
    学生ボランティア10名に前に出てもらった。そして,講師が各学生に新婚時を想起してもらい,一つは,スーパーでの週末の買い出しを想像してもらい,もう一つは最初の赤子と対面したときの抱き方のポースを取ってもらった。そうすると,買い出し袋では正面に両手で抱えるように持ったが,初対面の赤子の場合は約8割の学生が左胸に赤子の頭が向くように抱いた。赤子を自身の心臓の上の胸に抱く,これが一般のおかあさんの赤子の抱き方なのである。もし,そうでない抱き方であれば,母親の養育に対する何らかの背景に問題を抱えている可能性とする研究結果を紹介した。

    今日の講義内容
    幼児とその母親との関係に基づく基本的信頼関係の獲得には,愛着の問題が根底にある。
    資料:2012_アタッチメント愛着 新訂発達心理学特論 放送大学 p46-56
    https://www.neuropsychology.jp/wp-content/uploads/2023/06/2012_AttachmentP46-56.pdf

    心理学ではこの愛着の現象についてアタッチメントという言い方で捉えている。ビデオでは,「小学生の幸美ちゃんの赤ちゃん返り」を視聴した。乳児院で育った幸美ちゃんは小学生になって,本当におかあさんは自分を愛しているのだろうかと無意識的に思うようになり,そのことを十分意識できず,行動で知ろうとしたのだ。人間は合理的に自分の行動を制御していると思っているが,実は無意識的な水準で行動を行っていることが多いのだ。愛情を確かめるに,周囲の人の嫌がることを敢えて行う。特に,幼児期,児童期,思春期にはこのような現象が多々見られるのだ。何歳になっても,第一の発達課題を乗りこえることはその後の人生に大きく影響する。

    一方,里親のとった態度には感動する。幸美ちゃんの生い立ちについて手作りの絵本で示し,その内容について親が説明するのではなく,あくまでもご本人に絵の内容について説明させる。また,彼女が小学生の二三年生であったことがまたいい。心理療法の一つに,認知行動療法という技法がある。まさに,里親はこの認知行動療法を地で行っているといえる。

    認知行動療法とは
    学生はテキストの認知行動療法の箇所に目を通しておいて欲しい。p117参照
    資料:マンガでやさしくわかる認知行動療法 玉井仁 日本能率協会 2019
    https://www.neuropsychology.jp/wp-content/uploads/2023/06/0102_manga_CognitiveBehaivorTherapy.pdf

    課題:赤ちゃん返りのビデオを視聴し,受講生はどう感じましたか。講義を通して,感じたこと,思ったこと,その他を書き上げ送信して下さい。

    締切 6/22 pm5:00 時間厳守 

    エラー: コンタクトフォームが見つかりません。

     

    5/14 人間関係の基礎的意義(4)

    テキストp8のEriksonの発達段階について考えてみることにする。

    Eriksonは人間の発達段階を8段階で説明している。彼の8段階の視点は,社会的危機という考え方で設定している。即ち,各発達段階にはそれぞれ危機があるということです。危機とは,危険と機会ということを意味します。各時期は次の発達段階での機会になる。この機会をうまく乗りこえないと社会的適応がうまくできなくなる。

    今回は,幼児期,乳幼児期について説明することにする。Eriksonの発達段階
    ・乳児期 基本的信頼 vs.基本的不満
    ・幼児期初期 自立性 vs. 疑惑
    ・遊戯期 積極性 vs.罪悪感

    2歳~3歳にかけて、子どもは自我が芽生えてくる。何事も母親に依存していた乳児が、身体的に発達してきて、歩行にしてもよちよち歩きから、少しずつスムーズに力強く歩行できるようになってくる。手指の微細運動もそれなりにできるようになり、精神的にも自分というものを感じて行動ができるのが幼児期初期である(自我の芽生え)。

    そこで重要なことは、その前の乳児期での愛着行動(アタッチメント)が正常に形成されてきたかということが問われる。正常な愛着形成の基本は、母子関係が正常であるかどうかで決まる。愛着とは「ある特定の人の間に形成される心の絆」といえる。母親を安全基地としてアタッチメント行動ができるかということが重要なことである。ストレンジ・シチュエーション法を思い出してほしい。四つのパターンがあった。①回避群 ②安全群 ③両面価値群 ④非構成的・非指向的群である。講義で強調した群は、③両面価値群である。母親に対して接近と回避を示す行動である。

    先ずは、下図に示したアタッチメントを説明する、ストレンジ・シチュエーション法をビデオで確認することからはじめる。
    その後、NHKのごく最近の番組で、「アタッチメント」の特集があったので、そのビデオも上述のビデオと比較して、アタッチメントという概念が、昨今重要になっている状況を理解しょう。

    上述の資料の入手には以下をクリックして下さい。
    https://www.neuropsychology.jp/wp-content/uploads/2023/05/strange_stuation_procedure-scaled.jpg

    p67 集団での問題解決と意思決定
    家族という集団を理解するあたって、リーダーシップとPM理論の観点から理解しよう。
    PM理論とは

    シングルマザーの沖縄での子育てを例として説明する。
    アタッチメントでいう主たる対象者は母親であるといえるが、何も母親に限ることでない。対象者が父親でもいいし、祖父母でもいい。その対象者が存在しているということが重要になってくることを忘れないでほしい。

    沖縄の子育てを考えたとき、本土の先を行っている現象の一つにシングルマザーの数の多さである。それは離婚率の多さにも関係する。沖縄と北海道が離婚率が高い。離婚すれば子育ては一人親ということになる。特に、沖縄の母親の就労の所得は低すぎる。子どもを養うにして、経済的余裕がなくなる。仕事を掛け持ちしたりして収入を増やす努力をすれば、どうしても子どもとの接する時間的余裕もなくなってくることになる。その結果、子どもとの関係性の余裕もなくなるのだ。関係性とは愛着と言い換えてもいい。

    愛着の視点からすれば、由々しき問題である。乳児期、幼児期、児童期までは子どもと配偶者との関係性が、子どもの後の健全な発達のために重要である。

    自分のアタッチメント・スタイルを検査してみよう。アタッチメントスタイル尺度
    https://www.brieftherapy-counseling.com/attachmentstylediagnosis.html


    https://www.neuropsychology.jp?download=2658&tmstv=1716182891


    課題 自分のアタッチメント・スタイルを分析してみよう。回避型、不安型、安定型の現れ方はどうだったか。
    締切厳守 6/15 pm5:00 締め切りました



    5/7 人間関係の基礎的意義(3)

    「積み木の家」短編アニメーションを鑑賞
    このビデオを見て、みなさん学生は何を感じますか。

    人は,一生の中で,その時その時,いろいろな人との出会いがありその影響を受けながら生きていく。ある時ふと,あの人の影響を大きく受けた,その影響が今の自分の一部になっている。なんてことを人は思うことがある。言うまでもなく人は日々常に他人との関係の中で生きているのであるが,そのことをただ意識していないだけである。
    過去の思い出は,どんなに楽しい思い出でも,またどんなに悲しい思いでも過去の出来事として思い出される。その時の強い正,負の感情は意識的には理解できも同様な感情を伴って思い出されることはない。過去のある時,ある時点での出来事になっていく。しかし,もし,その出来事を感情を伴って現在今でも現れるとすれば,その記憶である出来事は過去の話ではない。いわゆるそれはトラウマ(心的外傷後ストレス障害)となって自己の現在の生活でストレスを生んでいることになる。そのことで,今も心が乱れ,精神的にも生理的にも何らかの障害を生じているとすれば,その解決か解消が必要になる。
    この講義の目標は,心身的な自分と発達途上にある自分について,自分の置かれている環境を熟知することによって,人間関係の視点から自分(自己)を見つめ直すことである。言い換えると,心身共に健康的で,前向きに生きていくその指針の獲得を目標としている。

    次に,Eriksonのライフサイクル論について学ぶことにする。(テキストP7 人間発達参照)

    課題 今の自分(自己)に一番影響を与えて人は誰、その人からどんな影響を受けたのでしょうか。エピソード(具体的な出来事)を交えて語ってください。
    締切厳守5/8 PM 5:00

    エラー: コンタクトフォームが見つかりません。